『夜の朝顔』

夜の朝顔 夜の朝顔

著者:豊島 ミホ
販売元:集英社
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小学校の時の「しこり」の物語。
あとがきにある様に、確かに小学生のころ、誰にでもあったちょっとした「しこり」のエピソード。

なんだか思い出した。似た様なことがあったなーって。
今では小学生がお気楽に見える、もう大人になってしまったけれど、
そういえば、小学生には小学生の「難しさ」があったなーって。
小さくても人間関係の中で生きてるんですもんね。

すでに忘れてしまっていたけれど、自分の過去にもちょっと思いをはせることが出来た作品でした。

楽しいこともあったはずなのに、なぜか、小さな「しこり」の方が掘り返せば案外覚えているものですね。

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『恋愛脳』

恋愛脳 恋愛脳

販売元:楽天ブックス
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~男心と女心は、なぜこうもすれ違うのか~という副題がついていますが、
そもそも、男性の脳と女性の脳は、脳梁の太さが違うっていう、構造的な違いがあるのは興味深かったです。

また、男性脳のものの見方、女性脳のものの見方、なるほどなーと思えました。

ただ、著者の実生活のエピソードを交えて書かれているのですが、この黒川さんはご自身でもおっしゃる様に、
女性脳9割男性脳1割の比率の方故に、若干、同じ女性としても、“ちょっといき過ぎなんじゃ・・・”という感じもし、
内容はほどほどに、自分なりに解釈して読みました。

最初に出てきたときから違和感があったのですが、自分のご主人のことを、
作中ずっと「私の大好きな人」と通したのには、最後の方は少々辟易しました。

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『悪夢のドライブ』

悪夢のドライブ (幻冬舎文庫) 悪夢のドライブ (幻冬舎文庫)

著者:木下 半太
販売元:幻冬舎
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これでもか、これでもか、と展開して、誰が誰と組んでてどうなってるのか、
ひっく返りすぎて、よくわからなくなってしまいました。

ラストを読んで、ちょっと納得いかない気もしながら・・・・

悪夢シリーズには、爽快感を求めてしまう私としては、
若干2作続けて消化不良気味。

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『十字架』

十字架 (100周年書き下ろし) 十字架 (100周年書き下ろし)

著者:重松 清
販売元:講談社
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読了してからずいぶん時間が経ったのであいまいな感想だけど、

いじめを苦に自殺をした少年が残した遺書に、

名前を書かれてしまった同級生の少年と少女のその後の人生が描かれていました。

すごく重い話で、辛い話なのに、なぜか重松作品で珍しく泣けなかった。

主人公の少年や少女だけじゃなく、自殺した少年の両親や兄弟、クラスメイト、

教師、重さに差こそあれ、それぞれが十字架を背負って生きていく。

それは長くて辛い。

でも、人はみんな多かれ少なかれ、そういう悔やんでも悔やみきれない

後悔のひとつや二つはあるもんじゃないのかな。

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『悪夢の観覧車』

悪夢の観覧車 (幻冬舎文庫) 悪夢の観覧車 (幻冬舎文庫)

著者:木下 半太
販売元:幻冬舎
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悪夢シリーズ。

悪夢のエレベーターや悪夢のギャンブルマンションみたく、

痛快さにちょっと欠けるというか、

復讐が根本なので、読後の爽快感が若干かげる感じで、個人的には、

勧善懲悪、ばっさり悪をやっつける!っていう方が好みだなぁ~。

だって、ちょっとラストが切ないもん。

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『草すべり その他の短編』

草すべり その他の短篇 草すべり その他の短篇

著者:南木 佳士
販売元:文藝春秋
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表題の「草すべり」を始めとする、山歩き短編集です。
(草すべり/旧盆/バカ尾根/穂高山)

これは自叙伝なのかな、ほぼ実体験に基づいて書かれている気がする。
人生の半ば、50歳を越えて、たどりつく境地は、自分にはまだ少しぴんとこず、
山歩きの醍醐味や、その快感や味わいも、
伝わりにくかったけれど、
きっと、こういう本は、もう少し年齢を重ねて読むと、
感慨深いものがあるのだろうなと思った。
まだ、自分は、人生経験が浅いのだと思う。

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『植物図鑑』

植物図鑑 植物図鑑

著者:有川 浩
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
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きっと作者ご自身も、野草がお好きなんでしょうね。
そうでなければ、こんなにいきいきと魅力的に、野草の楽しみを盛り込んだ小説を書けるはずないもの。

おもいっきりな恋愛小説にプラスした植物の要素が、とても爽やかで、ピュアな感じを演出してる。
恋愛の部分だけ見れば、むずがゆい様なシーンは沢山あるけれど、
でも、それも、爽やかにほほえましく思える。

本の中に出てくる野草のレシピは、ほんとに食べてみたくなる様なものばかり。
特にノビルのスパゲティーが気になったな~。

いつもに輪をかけて、素敵な恋愛小説でした。

公園で樹(いつき)が、ヘクソカズラを見て堪えきれず涙するシーンは、こちらまでグっときました。

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『扉守』

扉守(とびらもり) 扉守(とびらもり)

著者:光原 百合
販売元:文藝春秋
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やはり、尾道がモデル地でした。
海と山と石畳の坂道、細い小路。
雰囲気のある尾道をモデルにした、
「潮の道」という架空の町。

ここは、不思議な力が集まる場所。
そこに集められる様に、訪れてくる不思議な力をもった人たち。
そこでおこるちょっと不思議な出来事をつづった連作短編です。

お話を通して出てくる、お寺の住職、了斎さんのキャラがまた良かったです。

帰去来の井戸/天の音、地の声/扉守/桜絵師/写想家/旅の編み人/ピアニシモより小さな祈り

という7編のお話の中で、個人的には「帰去来の井戸」がロマンティックで好きでした。
そのほかの作品も、少し切ない中にも優しさがあって、どれも素敵な潮ノ道ファンタジーでした。

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『告白』

告白 告白

著者:湊 かなえ
販売元:双葉社
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29回小説推理新人賞受賞。「本屋大賞2009」受賞作品。
話題の本だっただけに、期待し過ぎて読んだからか、
期待以上の衝撃は受けませんでした。

でも、読み出したら一気に読んでしまったし、
人の思いは分からないもんだって改めて思った。

相手のことを分かったつもりでも、それは単なる想像だし、
加害者の心理っていうのは、複雑。

そしていろんな状況が重なって、重なってちょっとしたきっかけで、
犯罪に至ってしまう。
複雑でありながら、根本はとても単純な理由だったりするんだけど。

加害者、加害者家族、被害者遺族、友人、周りの人、
それぞれの思いが、それぞれの立場で語られる。
そんな中で、表面上からは分からないいろんなことが見えてくる。
だから、興味深くて、ついついページが進む。

どんどん読んで最後まで読んで、
でも、結局後味の悪いまま終わってしまった・・・・。

憎しみはどこまで続くんだろう。

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『水銀虫』

水銀虫 水銀虫

著者:朱川 湊人
販売元:集英社
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これもまた朱川さんらしからぬ作品だった気がします。

自分のイメージの中では、ホラーの中にも、

ほっこりした優しさがあるのが朱川さんの作品だと思っていたんですけどね。

この作品には、そういう安らぎみたいなものがなく、

肌ががさつく様な、寒々しさばかりで、救いが見られないのです。

罪深い人たちが沢山出てきますが、

その人たちに救いはなく、延々と罪を負いながら生きて行くような、辛い辛い物語。

枯葉の日/しぐれの日/はだれの日/虎落の日/薄氷の日/微熱の日/病猫の日

という7つの物語がおさめられていますが、

すべて陰鬱で、そのうえぞっとするような気持ち悪いものもあります。

人の魂の中に入り込んで、無数の孔を開けて人を破滅においやる水銀虫。

架空の虫だけど、皮膚の下をかけずりまわる虫を想像すると、気持ち悪いです。

ちょっと作品のイメージとは異なる気がしますが、

子供の周りに虫が渦巻いている表紙も気持ち悪いです。

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