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名もなき毒

名もなき毒 名もなき毒

著者:宮部 みゆき
販売元:幻冬舎
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「誰か」の続編です。
人間の中の「名もなき毒」が外に向かって吐き出される時、
それは事件となって、平穏に生きる人々にふいに襲いかかる。

毒の被害に遭う人、毒に自ら蝕まれる人、どちらも不幸だけど、
孤独に耐えながら、もだえ苦しむ「毒に蝕まれる人」の方が気にかかる。
救いがなく、暗く長いトンネルが続くようなものだから。

生きていくということは、常にこのような、人間の中の「名もなき毒」にさらされているようなもの。
それから、目をそらすことも、完全に避けて通ることも出来ない。
人間が集まる社会の中に、そのあちこちに、存在しているのだから。

名のある毒より、それが一層怖いのだと、そう言ってる気がします。

昔読んだ、宮部さんの「怪~あやし~」を思い出しました。
内容は違うのだけれど、人間の中の黒い部分が、得体の知れないものとなって現われるというところに
共通点がある気がしました。

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くちぶえ番長

くちぶえ番長 (新潮文庫 し 43-10) くちぶえ番長 (新潮文庫 し 43-10)

著者:重松 清
販売元:新潮社
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児童書?になるのかな。正統派ヒーロー物語。
強気をくじき弱気を助ける、それを地でいくちょんまげ頭の女の子、マコト。
泣きたくなったら口笛、野球帽のつばをぐっとさげてこらえるマコトがいじらしい。

大人になった自分にも弱いところやずるいところがあり、
そんなところをマコトには見透かされそうだし、
物語の中でも、チクっと心を刺されたりする。

でも、弱気になったときは、こういうマコトみたいな子に会いたいなって思う。

転校生でやってきて、またどこかへ転校していって、それっきり。
疾風のように現れて、疾風のように去っていく~。
永遠のヒーローは、心の中にずっといて、
ツヨシが大人になって、マコトに会いたい気持ち、分かるなぁ。
今のマコトでなく、小学校四年生のままのちょんまげ頭のマコトに。

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カシオペアの丘で(上・下)

カシオペアの丘で(上) カシオペアの丘で(上)

著者:重松 清
販売元:講談社
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カシオペアの丘で(下) カシオペアの丘で(下)

著者:重松 清
販売元:講談社
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タイトルからはどんな内容かあまり想像できずに読み始めました。
小学校四年生の時に、幼なじみ四人で見つめた満天の星空・・・、
彼らは、その場所をカシオペアの丘と名づけた。
北海道の小さな炭鉱町だった北都、そこは大きな観音様に見守られる町だった。

時は過ぎそれぞれが40歳を迎える年、ある事件から再会を果たすことになるが、
それを機に、それぞれが背負ってきた人生とどう向き合うか、どう決着をつけるのか。

重松さんらしい、しっかりした内容のお話でした。
生と死を見つめ、愛する人を残して逝く人、また残される人の思い、
許してもらいたと願いながら生きていく人、
許したいと思いながら許せずに生きている人の痛み、
それらが物語の中で、錯綜していきます。

現実は、奇跡など起こらず厳しいままですが、現実をしっかり捉え、
前を向いて生きていこうとする人々の力強さに光と安らぎを感じました。
苦しみの末の長い物語ですが、それでも最後はどこかほっとする思いでした。

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